畑や田んぼは、調布の新しい魅力をつくるための貴重な資源


Posted on 2017-11-15



Patchwork Chofuでは地域の資源の一つとして農地、農業に着目して、農業に関するコラム記事や地域の農家さんへのインタビューなどを行なっています。
【記事 】: 
薩川 良弥

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農業を営んでいる方や、不動産業界の方ならきっと意識している、農地の活用における「2022年問題」。これによって、農地の活用法について注目が高まっています。

この動きの期待が高まる部分に関して、要点だけ説明させていただくと、

・これまで、畑、田んぼ、牧場などで取れた野菜や、お米、牛乳などを使って商品を作ること(加工)や、飲食店をつくること(営業)を直接その場所(畑・田んぼ・牧場など)で行うことが法令で禁止されていた。

・上記の制限が2022年には、なくなる。


という話です。

つまり、畑の上や、田んぼのあぜ道などに、取れた野菜をそのまま調理する飲食店や、お菓子や、パンなどのお店などが作れる様になります。
育てる場所と食べる場所が同じ。そんなお店をつくることも可能になってしまいます!

例えばこんなお店...(写真は栃木の田園レストラン
tesakuri 。)

新鮮な野菜を新鮮な状態で食べられるお店がつくれそう。(※画像引用元)

2022年問題についてもう少し説明します

皆さんはまち中の畑などで「生産緑地地区」と言う看板、見たことありませんか?

こんな看板が目印

(画像引用元

生産緑地地区として指定された農地であれば、維持に必要な税金が大きく免除されるようになります。ですので調布の様な郊外都市でも農業を続けていけます。
しかし、税金免除が行われる様になった1992年から30年後の2022年に、生産緑地として農業を営むことができる期限が切れます。よって税金が高くなる。そうなると多くの農家さんが農業を続けることが難しくなってしまいます。

そうなると、農地はどうなるのでしょう。
農業を行うよりも宅地として利用するほうが利益であると判断せざるを得なくなり(農業では生活できなくなる)、多くの農地は、マンションや駐車場、またコンビニやドラックストアなど、住宅地でも需要があるお店にどんどん変わっていくでしょう。


一つ路地を入った住宅街などでよく見る風景。いつも通る道の側。畑のだった場所に最近マンションが建ったのを見た、なんていう方も多いのではないでしょうか。(画像引用元)

また、一気に同じタイミングで農地が宅地になると、どんな状況になると思いますか?
マンションや住宅など(いわゆるハコ物)が多く供給されることで、土地や建物の値段は急落。しかし建物を建てる側には金銭的なメリットがありますので、新しい建物が沢山建ち始めます。
よって空き家が急増。そうなるとまちの雰囲気もガラッと変わってしまうでしょう。


使われなくなった建物はどんどん朽ちて行きます。

住宅を建てること自体を否定するわけではありませんが、できればまだ調布にも残るノスタルジーな風景を守ることができればと思いますし、何よりも、そんな風景こそ調布にしかないまちの魅力をつくるための貴重な資源だと思うのです。


個人的におすすめなのは調布市佐須地域の風景。畑と奥に見える大きな建物が絶妙にマッチして、郊外の便利さと豊かさの両方をうまく表現している様に見えます。

課題に対して、打つ手はあるのか

その課題を解決するための答えは、地域の魅力を最大化し、
農家さん、お客さん、そして地域にも恵がある形をつくるということにあると思います。

2022年に起こり得る問題を課題視した国は、更に10年間、生産緑地として農業を営むことができる期限を延ばせるようにすることを検討しています。
※その上で、冒頭に書いた規制の緩和(農地にお店が作れる様になる)も合わせて検討。

でも10年間、期限が延びたとしても結局一時しのぎにしかなりません。
農地を魅力と思うのであれば、一度無くしてからでは手遅れです。その為の策が必要とされているのです。国レベルの問題としても、まちの課題としても、新たなアクションは必要とされ、もう待った無しの状況です。

調布にしかない魅力をつくるには

農地が調布にしかない魅力につながるといっても、普通に生活する限り、調布の農地を意識できる場所や環境がなかなかないのも事実です。
でも実は探せばあります。そして需要もしっかりある、と言うのが僕個人的な見解です。今から新しいアクションの種をいくつも撒いておけば、きっと5年後の2022年には、今までになかった新しい物事が生み出せると思います。

調布市内でも色々な活動があります。

例えば田んぼでお米を育てる体験「
田んぼの学校」。子どもにとっても貴重な体験の場です。


農地の区画貸し「
シェア畑深大寺」さん。野菜を育てることのレクチャーなどもあり、初心者でも楽しみながら野菜を育てることができます。

(画像引用元)

果樹のもぎ取り「
山内ぶどう園」さんは、体験の魅力が伝わる様に、webなども見やすくデザインするなどの工夫をされています。

(引用元)

このような形で農地での新しい動きは少しずつ出てきています。しかしまだまだ現在進行形。もっと新しい農地の活用方法は考えていけるはず!これからもその方法を模索していきたいと思います。

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※些細な情報などでも結構ですので、事例を知っている方やアイディアをお持ちの方、また実際に農地を所有している方でアイディアが欲しい方など、お気軽にメッセージください!

※2022年問題については、
こちらのまとめが詳しいです。

※農家さんが抱える税金の問題については、深大寺地域に農地をもつ方の
ブログに詳しいです。

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